幸せな三か月
「若者たち2014」がついに終わりましたね。
ただひたすらカッコいい新城先生(吉岡さん)を毎週みる事ができて至福の三か月間でした。
そして最終回は吉岡さんの弾き語りというサプライズが用意されてました。
20代の頃の切ない歌声が、優しくあたたかい歌声に変わっていてとても嬉しかったです。
とてもいい年の重ね方をされていて、涙が出そうになりました。
吉岡秀隆さん。心から幸せになってもらいたいと思える数少ない役者さんです。
幸せな時間をありがとうございました。
さて、「若者たち2014」の主役を務めた妻夫木聡さん。
もう次のお仕事にとりかかっているんですね、すごいです。
ひたすら走り続けるその姿には、ただただ感心するばかりです。
「休むとダメなタイプ」でも、ときどき立ち止まって休憩しても誰も文句言わないよ?
と、中年のオバサンは心配します。余計なお世話かしら。
「休まないとダメなタイプ」の吉岡さんは…これから充電でしょうか。
充電期間を作ることで、役からも芸能界からも離れて「普通のひとの感覚」を保ち続けている吉岡さんのスタンスの方が私は好きです。ファンの欲目ですね。
さて、これからものんびりと次の出演作を待ちましょうか。
あー、楽しかった!
トランス
監督:ダニー・ボイル
出演:ジェームズ・マカヴォイ、ロザリオ・ドーソン、ヴァンサン・カッセル
アート競売人のサイモン(ジェームズ・マカヴォイ)はギャング一味と協力し、オークション会場から40億円の名画を盗み出すことに成功する。しかし計画外の動きを見せた彼はギャングのリーダー(ヴァンサン・カッセル)に暴行され、それが原因で絵画の隠し場所の記憶をなくしてしまう。リーダーは絵画のありかを聞き出すため、催眠療法士(ロザリオ・ドーソン)を雇うものの…。(シネマトゥデイより引用)
WOWOWで視聴。
R-15指定のサイコスリラーなんて生まれて初めて見ました。
どちらかというとスリラーよりサスペンスだという印象があります。
痛そうだったりグロい描写の部分は目を背けてましたが、意外に見れました。
現実世界と睡眠(トランス)状態の世界を行ったり来たりしていくうち、徐々に謎が明らかになっていきます。一番面白かったのは、ストーリーが進行していくにつれ登場人物に対する印象がどんどん変わっていくところですね。
画面もスタイリッシュで飽きさせず、男二人の主要人物がヒロインである催眠療法士に少しずつ翻弄されていくさまも見ていて引き込まれます。
ロザリオ・ドーソン演じる催眠療法士が知的でグラマラスなんですよね。
一体何したらあんな風になるんだろう…(汗)食生活の違いかしら。
ラストシーンでタブレット端末を通じてかわされる男女のやりとりは、
作中の怖さや気味悪さを払拭してくれました。
新城先生のこと・その4
ひかりとの不倫関係を解消した新城先生。
登場シーンがめっきり減ってしまった様に思えますが、
佐藤きょうだいの「アニキ」的な立場がはっきり見えてくるようになり、見ていて安心します。
弟妹たちに対しては頼もしく思えるアサ兄やサト兄も、
新城先生の前だと迷いや悩みを抱える等身大の青年に見えるから不思議です。
この二人、ひかりと別れた後の新城先生にはわりと素直に悩みや本音を吐露しますよね。
佐藤家にとって、本来の新城先生の姿は「頼れる憧れのお兄さん」だったんだろうなあと思えてきます。
先生の顔も穏やかになってますし。
不倫関係を続けていたころは、新城先生に笑顔がないし、ひかりは辛くて悲しそうでした。
「新城さん」に対する旭や暁の険悪な空気も見ていて苦しかった。
ほんとうに、不倫は周りの誰も幸せにしないものですね。
佐藤家の「アニキ」的存在の新城先生、第10話では教授への推薦話が舞い込むようですね。
教授になったら回診するんでしょうか。「白い巨塔」みたいに。
うっわー!!想像つかない…(笑)
アルビノーニのアダージョ
Adagio in G Minor (Albinoni) - YouTubeより引用
新城先生とひかりの別れのシーンで使用された曲、
トマゾ・アルビノーニ「弦楽とオルガンのためのアダージョ・ト短調」
この曲を聴いて真っ先に思い浮かんだのが、向田邦子さんのドラマ「あ・うん」でした。
1980年にNHKで放送され、翌年に「続あ・うん」として続編が放送されました。
当時私は小学生だったのでリアルタイムでは視聴していませんでしたが、大好きなドラマです。
このドラマの中でこの曲が何度も使用されていたのを憶えています。
あの頃のドラマは説明的なセリフも、視聴者に対する媚びもなく、
セリフと芝居の「間」を大事にしていたように思えます。
視聴者が登場人物の心情を慮ることができ、制作側も今よりは自由だったからかもしれないと生意気にも考えてしまいますが…どうなんでしょう。
せめて、心に残る作品づくりができる脚本家を育てる…そんな環境に戻ってほしいと思います。
向田邦子さんが生きていらしたら…時々そう思います。
向田さんが「故郷もどき」と仰ってた鹿児島で、彼女の資料を展示する企画展が毎年秋に開催されます。
今年も行こうかな。
追伸:9月8日(月)WOWOWシネマで「リアリティ・バイツ」が放送されます。
冒頭に新城先生の事にふれたので…(笑)私は一応録画視聴予定です。
天使の分け前
(画像は公式ホームページから引用)
イギリス・フランス・ベルギー・イタリア合作映画
監督:ケン・ローチ
出演:ポール・ブラニガン、ジョン・ヘンショウ、チャーリー・マクリーン、ロジャー・アラム
いつもケンカばかりしている青年ロビー(ポール・ブラニガン)は、トラブルを起こして警察ざたに。
しかし、恋人との間にできた子どもがそろそろ出産時期を迎えることに免じ、
刑務所送りの代わりに社会奉仕活動をすることになる。
まともな生活を送ろうと改心した過程で指導者のハリー(ジョン・ヘンショウ)に出会い、
ウイスキーの奥深さを教えてもらったロビーはその魅力に目覚めていき……。(シネマトゥデイより引用)
ちょっとだけネタバレを…
この作品は感動する話というより、どちらかと言えばシニカルなコメディです。
上記のあらすじや予告から、主人公が改心してウイスキー工場とかで才能を開花させていくんだろうなあ…と思った方もいると思います。私もそうでした。が!…この後の展開には驚きました。しかし彼らを取り巻く環境を考えると、この展開になんとなく理解ができるのです。
人ってそう簡単には変わらないし、変わることが許されなかったりする。
…本人の変わりたい、という強い意志がなければ。
こういう※”天使の分け前”が人生にあってもいいんじゃないかな、と思いたくなるラストが待っています。
※”天使の分け前”とは?
ウイスキーなどが樽の中で熟成されている間に、年2%ほど蒸発して失われる分のこと。
10年もの、20年ものと年数を重ねるごとにウイスキーは味わいを増し、
それとともに天使の分け前も増していく。(公式ホームページから引用)
愛、アムール
監督・脚本:ミヒャエル・ハネケ
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァ ほか
老音楽家夫婦のジョルジュとアンヌにとって、それはアンヌの発作という形で突然訪れた。
食事の席でジョルジュの言葉に全く反応せず、しかし彼が席を外して戻ってみると、元通りになっており、自身に異変があったことも認識していなかったのだ。
検査の結果、病の存在が明らかになったアンヌだったが、手術において5%といわれた筈の失敗が起こり、右半身に麻痺が残ってしまった。
「病院には戻りたくない」という願いを受け、ジョルジュは自宅でアンヌと共に過ごすことを決める。
しかし娘のエヴァもめったにしか戻らず、二人だけの状況での介護は容易ではない。徐々に状態の悪化していくアンヌ、そしてジョルジュにもまた、最期のときは近づいていた―。(Wikipediaより引用)
画像は公式ホームページから引用。
ひとつの老夫婦を通じて静謐に描かれる愛の形。
そして、老介護の現実も厳しい視点で描かれていきます。
上品で美しく、毅然と振る舞っていた妻・アンヌが見る影もなく変わっていくさまは、非情なまでにリアルで、身につまされました。夫のジョルジュが孤独感を強め、頑なになっていく様子もとても切なく、観る者の心にせまります。
忍び来る暗い現実に押しつぶされそうになりながらも純粋になっていくふたりの愛情が悲しく、そして何よりも美しい映画でした。
基本的に静かで淡々と話が進行していくので、中盤あたりで少々退屈に感じることもあるかもしれませんが、その時はフランスの上流家庭がおくる高級アパルトマンでの暮らしや、重厚なインテリアなど美術の美しさを堪能するという別の楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか。
新城先生のこと・その3
昨日の「若者たち2014」第7話、新城先生とひかり、とうとう別れてしまいました。
別れるべくして別れた、といった印象がありましたが…。
互いを気遣って片方は語らず、もう片方は明るく振る舞う…。
切ないですね。
結局、ほとんど語ることのなかった新城先生。
いろんなサイトでこの新城先生の謎について語られていましたね。
その中に男性の視点から語られたものがあり、非常に興味深く読ませていただきました。
この方の視点で語られたリサ・ローブのコンサートについての記事が、
今まで読んだほかの方の内容よりずっと、ストンと腑に落ちるものでした。
この方のブログをもう何年も読ませていただいてます。
最近よく崖っぷちという言葉をこの方のブログで目にしてて、
無理しないで頑張って下さいねーってひそかに応援しています。
同じ空の下、同じ役者さんを応援しつつ頑張っているひとがいる。
それだけでも勇気をもらえます。
さて、今日もがんばろう。